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狼.陛下の花.嫁の二次創作です
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小犬の黎翔さん 11
2015年11月15日 (日) | 編集 |

「れ、黎翔さん…」
「夕鈴、何があった?」

突然現れた黎翔だったが、夕鈴はポロポロと涙を流してすがりついてしまった。
「あ、あそこのペットショップに紅珠さんがいたの!どうしよう!絶対攫われたに違いないの。お願い、助けて」

夕鈴がこんな風にすがりついてくれるなんて思ってなかったので一瞬びっくりして固まってしまったが、夕鈴に嫌われたと思っていた黎翔は紅珠には悪いが嬉しくなってしまった。

その様子を見つつ、そろっと場を離れようとしていた浩大だったが、そうはさせてもらえなかった。

「どこへ行く?浩大。お前のことだ。すでに調べはついてるんだろう。報告しろ。
さっきのことはそれによっては帳消しにしてやる」

(って、目が怖いんですけど、陛下!
さっきのことって、別に俺は何もしてないよ。ただ、夕鈴ちゃんが泣き出しただけじゃん)

心の中の叫びをこらえつつ、逃げ出せなくなった浩大はこの後のとばっちりを覚悟した。



「あのペットショップどうも裏があるようだ。
ここ数年で突然チェーン店を増やして大きくなったんだけどね、その広がりようが異常なほどでね。調べてみたら、こっちの世界に嫁いできた陛下の叔母君の夫の会社が出資してる子会社っぽい。」

「叔母上が関わってるってことか?」

「まだそこまではわからない。でもなーんか嫌な予感はするよ。最近氾大臣がこっちに来てるのと関係あるのかとも思ったんだけどさ、まさか自分の娘を売ることはないだろうからそこは疑問なんだけどね。
あとは軍人さんの報告待ちかな」

「軍人さん?あと、黎翔さんの叔母様って?」

「ああ、軍部にいる部下がね、僕と入れ替わりにこっちに来てるんだよ。
ちょっと調べてもらってるんだ。
元々氾 紅珠の父親がこっちに来てたのはどうやら叔母上に会ってるらしいのはわかってたんだけど、目的がわからなくてね。
叔母上は周囲の反対を押し切って、こっちの世界の義兄の元に嫁いで来たんだ。今じゃ蒼玉コーポレーションの社長夫人として手広く活躍してるみたいだけどね。」

「蒼玉コーポレーションって!あの大企業の!すごい…」

「元々さ、瑠霞姫っていったら周りを振り回す天才っていうか、なんていうかすごいパワー溢れるっていうか、若い頃から有名でね。
こうと決めたら引かない性格だし。ま、多分色々強引な手も使ってるんじゃないかな。
陛下のことも子供扱いだし、ちょっと太刀打ちするには難しい相手だよね。」

夕鈴の部屋で話していたが、不意にその時部屋のドアがノックされた。

「あれ?うちに訪ねてくる人なんて滅多にいないのに。」
「ああ、報告が来たんじゃないかな」
「えっ?」

とりあえず夕鈴が出ようとすると、黎翔が手で制してドアを開けに行く。するとそこには長身の男性。

「待ってたぞ。克右。掴めたんだろうな。」

「はい。全容解明とは行きませんでしたが、最近、蒼玉コーポレーションはペットビジネスに力を入れてまして、どうもそれに氾大臣が関わってるらしいですね。」

軍人さんという徐 克右の話によると、
上流家庭向けの高級犬や猫を取り扱っているのだが、1ヶ月検診やトリミングといったアフターサービスも完備されていて、財界などの著名人の顧客もたくさんいるらしい。

「ただ、それまではいいんですが、どうも変な噂もあるんです。
検診やトリミングに出した後に少しペットの様子が変わったとか、まるで別の犬や猫になったみたいだということが多いらしいんですよ。
そこは慣れない家でのストレスだとかそういう説明で納得はされてるみたいなんですが、いくつか消費者センターに苦情が入っているらしく、調査に乗り出そうとすると、相手から取り下げ要請が入ったり、その家のスキャンダルが発覚してうやむやになったりということがあるらしいです。ただ、そういったことが起こる度に会社が小さくなるどころか、噂に反比例するように会社自体は大きくなるらしいんです。
なんか怪しいんですよね。」

「確かにそうだな。で、そのからくりはわかったのか。お前のことだ。それだけの報告でわざわざ顔を出しには来ないだろう。」

「ははっ、さすがですね。
まぁ、まだ詳しいところはわかりませんが、ただ一つわかったことがあります。
大手企業や政財界、芸能人などの著名人のところにもらわれていった犬猫ばかりが検診のあとに変わってしまったんじゃないかという噂が出るんですよ。
で、つい先日、その中の家族の一人に会うことが出来たんですが、それまでの犬とは確実に違う犬だっていうんですよ。
どうもそこの家の子供がいたずらをしたらしく、尻尾の先を毛染めでちょっと染めちゃったらしいんですね。
すぐに風呂にいれたけど先の少しだけ残ったらしく、よく見たらわかるようだったらしいんですが、検診後に戻って来た犬はそれがなかったらしく、また、名前を呼んでも反応がなくて、全く別の犬にすり替わったと。
まぁ、今の犬もすぐに懐いたらしく子供が可愛がってるからいいかということにはなったらしいです。」

「すり替えか…最近氾のとこにやたら出入りしてた貴族もしばらくの間向こうで姿を見なかったな。
……浩大!そいつらの変身後の犬種を調べろ。まさかとは思うが、気にかかる。克右は蒼玉コーポレーションと叔母上をもう少し見張れ」

「はっ!」
「OK!で、陛下は?一旦帰るのか?」
「いや、今回の件は白陽国の奴らが関わってるなら調べなきゃならない重要事項だ。
しばらくこっちにいる。夕鈴に迷惑はかけられないからどこかホテルでも探すか」

「あ、あの!」

と、それまで口をはさめなかった夕鈴が慌てて言った。

「あの、黎翔さん、その、よかったらまたうちにいませんか…?
紅珠さんも心配なので一刻も早く助けたいです。彼女はこの件に関わってるとは思いません。何かに巻き込まれたんじゃないかと思うんです。だから!」

「君に助けを求めるようなフリをして騙しているのかもしれないよ。」
「そんなことありません!目を見ればわかります。あれは騙しているような目じゃありませんでした。」
「…わかった。じゃあ、氾紅珠については僕が調べよう。ただ、ほんとにここにいていいの?もう怒ってない?」

「あ、あれは…私も一方的に怒ったりして、悪かったと思ってます。で、でも、夜はやっぱり小犬でいて下さい!///」

「うん、わかった。ありがとう、夕鈴♪」
そう言うと、キャンって声が聞こえそうな勢いで抱きついてきた。

「ちょっ…だからそういうことはやめてくださいってば!///」
「あ、ごめん」

とりあえずは夕鈴のそばにいられることに満足しておこう。
この件を片付けることが出来たら、また彼女にアプローチすればいい。

そんなことを黎翔が考えているとも知らず、ほんとに小犬の姿に変わってパタパタ尻尾をふるのを見ていたらどうしても警戒心がなくなってしまう夕鈴だった…
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