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狼.陛下の花.嫁の二次創作です
小犬の黎翔さん 15
2016年02月07日 (日) | 編集 |
【現パロとのパラレルワールド設定】
【王宮側の人間は色んな動物に変身出来ます】
【陛下はヘタレです。なんとなく残念です】
【いずれ両想いを目指しますが現在は黎→夕の一方通行です】

こんなものでしょうか・・・



では




黎翔を泊めた(つもりはなかったが疲れて寝てしまったため結果的に泊まることになった)翌朝、夕鈴が目を覚ますと、黎翔は足元のクッションに丸まって寝ていた。

そう、黎翔は布団に潜り込んだものの、
以前にも朝そのまま寝ていて夕鈴に怒って追い出された経緯があったため、熟睡するわけにはいかないと、少し体が温まった頃には布団から出てしばらくは枕元に寝ていた。

ところがこの日はかなり気温が下がったためすぐに体が冷えてしまい、無意識に夕鈴にしがみついてしまい、このままじゃやばいと頑張って布団から出て足元のクッションに移動していた。
当然、夜中にそんなことがあったことは夕鈴は知らなかった。

しかし、起こそうとして、体が熱いことに気付いた。
よく見るとガタガタ震えており、高熱を発していることが明らかな状態だった。


「えっ!?黎翔さん!・・・どうしよう・・・」

この日の気温は氷点下まで下がりかなり深夜は冷え込んでいたが、夕鈴のアパートは隙間風が吹き込み、暖房器具と言えば小さなストーブのみ。
夜中は当然つけていないため、布団から出た黎翔の体はこれ以上にないくらい冷えてしまったのである。

夕鈴が寝てしまったため、黎翔には毛布も湯たんぽも用意することが出来ず、結果的に風邪を引かせてしまったと夕鈴は罪悪感にさいなまれた。

とりあえず自分が寝ていた布団に黎翔を移し、氷水で冷やしたタオルを額に乗せ、ストーブを近くに置いたが、小犬のままの姿で一体どうしたらいいか悩んでしまった。

「動物病院に連れて行っていいのかしら・・・?」

中身は人間だが、今の姿は紛れもなく犬で。
だけど診察していて、もし途中で人間に戻ってしまったら・・・

「あああ、ダメだわ!どうしたらいいかしら」


と、その時、浩大がやってきた。
様子を見ていたらしく、すぐに白陽国から信頼のおける医者を連れてきてくれると言い、また戻っていった。


ほどなく戻ってきた浩大は誰も連れていないように思えたが、


「ほう!お前さんかの?陛下の想い人は」

と、突然足元から声がしたと思ったらそこに1匹の亀がいた。


「わ!亀!」

「あ、これ!急に動くでない。間違って踏まれでもしたら大変じゃ」
そう言うと背の小さなおじいさんの姿に変わった。

「どれどれ。陛下は?」

「あ、布団に寝かせてます。とりあえず熱が高いようなんですが」

「フム。む!これは・・・・大変じゃ!」

「えええっ!」

「何、じっちゃんどうしたんだよ」



「うーむ・・・この病に効くのは一つしかない」

「な、何ですか?」




「・・・・・・・ズバリ!お前さんのチューじゃ!」

「・・・・・・・はっ?」

「いや、ほれ、よくあるじゃろ。眠り姫は王子のチューで長い眠りから覚める。あれの逆バージョンじゃ。ここはひとつ、ラブ注入で治してやれ」

「・・・・・・・・・」

「・・・あのなぁ、じっちゃん。真面目にやってくれよ」

「浩大さん。私やっぱり動物病院に連れていきます!」

「なんじゃい。小僧もちっとは乗ってくれてもいいじゃないか。
つまらんのう」

ゴインと音を立てて夕鈴はついついその老人を殴っていた。


「いい加減にしてください!黎翔さん高熱で苦しんでるんですよ。
こんな小さな体で・・・ううっ」


夕鈴は泣き出してしまったが、
確かに見た目小犬が震えて熱にうなされているには違いないが、
実際は立派な成人男性、しかも筋肉はしっかりついており、とても弱々しく見えない体格の持ち主であるということはすっかり頭から消えていた。


「痛いのう。お前さんずいぶんお転婆じゃな。
ま、そういうところに陛下も惹かれたのかもしれないが。
周りにいないタイプじゃ。

確かに熱は高いが単なる風邪のようじゃ。
大丈夫。わしの特製薬を飲んであったかくしていれば一晩で治るはずじゃ。
お前さんが抱いて寝てやれば更に早く良くなるじゃろう!」

ゴチンという音とともに夕鈴は2発目をお見舞いしていた。



「ちょっと浩大さん!あの人ほんとに大丈夫なんですか?」

「あー・・・人格はちょっとアレだけど、じっちゃんの煎じる薬がよく効くのは間違いないよ」

「あ、そう。それならいいんだけど」

「ところで夕鈴ちゃん、ほんとにどうするのさ。今日の夜は陛下と一緒に寝てあげるの?」

「そんなわけないでしょ!私は床で寝るわよ」

「ダメだよ。そうしたら夕鈴ちゃんが風邪ひいちゃうじゃん。起きたら陛下に怒られる」

「じゃあ・・・動かすのはかわいそうだけど、黎翔さんの泊まっているホテルに連れて行った方がいいわよね」

ホテルのベッドの方が寝心地いいはずだし、ゆっくりしてもらえるでしょと話していると名誉挽回と老人がまた亀に変身しながら言った。

「よし!陛下のためじゃ。ワシの背中に陛下を乗せるがいい。
小犬サイズなら運べるじゃろう」

「ええっ!?」


いや無理だろうと思ったがどうもこの老人は本気らしい。
浩大は笑いをこらえながら亀の甲羅の上に小犬をそっと乗せた。

しかし歩き出したと思ったらヨロヨロモタモタと、玄関まで、いや6畳の部屋の半分まで進むにも5分以上かかって外に出るまでに日が暮れるのではないかと思うほどだった。(そりゃそうだ)

もう耐えられないと浩大は爆笑し、小犬をひょいと抱えた。

その時、黎翔がふと目を開けて

「・・・夕鈴がいい・・・・」

と真っ赤な顔でくたっとしながらポツリと言った。

結局夕鈴が小犬の黎翔を抱いて

浩大が亀の老師を抱えてホテルに向かうことになった。

来るときもそうだったが、老師は元の姿より亀になって浩大に運んでもらった方が早いからということらしい。

克右は白陽国に戻ってしまっているため
そのまま老師と浩大が黎翔に付き添うことになり、夕鈴は一度家に戻ることになった。

クリスマス前の23日から25日まで連続でバイトを入れていたため、26日の今日は土曜だったが店長が休みをくれていた。

何をして過ごすか考えた後、黎翔のために熱があっても食べられそうなものを作って持って行こうと思いつき、買い物に出ることにした。


その様子を少し離れた場所に停めてあった車の中からじっと見つめている人物がいた。


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ちょっと長くなりましたが、切り所がなかったので許してください。
今回は風邪を引いてくたっとした小犬と
それを乗せて運ぼうとする老師を書きたかっただけなんです・・・
老師は一応真剣なんですよ。陛下のためだし。
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